Wonderful Heaven Extra : 24


 いやぁ、いいね癒しって。
 目の前でじゃれ合っているルークとイオンを見て、思わずニマニマしてしまう!
 何こいつら、超可愛い!

 エンゲーブで予想通りルークと出会えたのは良かった。
 あれからルークを保護して、騒動の原因であるティアを捕縛して(あの時のイオンはすげー怖かったし!)、聖獣チーグルの仕業だとかいう食料泥棒事件を解決させて(イオンを通してアリエッタにお願いすれば一発だった)、何故かつい先ほど六神将(−アリエッタ。あの子はまだライガママの側に居るはずだから、お友達だけ借りたんだろうな)の襲撃を受けました。

 あれー? 回避したと思ったのに何でだ?

 ま、咄嗟に第二譜歌を歌って俺アレンジ版フォースフィールドを発動しちまえば侵入も出来なかったみたいだけど。(この時のイオンの笑顔が怖かった! 超笑顔だった! 「あの豚が。」って吐き捨てた声がものすっごく低かった!!)

 いやしかし、久しぶりの譜歌とか身体にキタね!
 そもそも大爆発はお父様のおかげで回避できてるんだけど、元の脆弱っぷりは治らないままだから、ちょっと頑張ると倒れちまう。
 その時もちょっとふらついちゃって、側にいたイオンとルークに慌てて支えられていたんだけど。

「こんの、出来損ないがぁあああ!!!」

 パリン、とガラスが割れるような音と共に降ってくる赤に、聞こえてきた声に、無意識のまま胸を押さえた。
 若かりし頃のアッシュ・・・・お兄様。
 隣にはまだ何も知らないルーク・・・・ルシルフルがいる。

 俺たちを守るように前へ出たアスランさんとジェイドの隙間からこちらを見た、アッシュ(お兄様)の目には、間違いようもない憎悪の炎が灯っていた。

「出来損ないの屑が二人もいるだと・・・・?」

 彼は彼であって、厳密には俺の知るアッシュお兄様じゃない。
 そんな事分かっているはずなのに、まるでアッシュお兄様本人に罵られたかのように心が痛い。
 アッシュがまだ何か喋っているようだけれど、もう何も聞こえない。

 痛い、痛い。
 嫌だ、そんな事言わないでほしかった。聞きたくなかった。
 だってそんな事言われたら、俺がこの世界にルルーとして留まった意味は・・・・!!!

 ――――助けてお父様、お兄様、・・・・・ルシルフル!!

 そう強く願った後の事は、よく覚えていない。
 ただ気づけば俺はベッドに寝かされていて、みんなが心配そうに俺を覗きこんでいたのだ。
 その時の事をさっぱり覚えてない俺に、みんなは何も言わなかったけど。
 ・・・・やべ、アッシュがどうなったかも分かんないし、もしかして感情に引きずられて力が暴走しちゃったか!
 うぅ〜ん、死んでないといいけど。
 でもただでさえこっちは数年間ルシルフルたちに会えてないんだ。
 そんな中、お兄様と同じ顔で同じ声で罵られたら・・・・うん、今まで耐えてきた寂しさとか悲しさとかちょっと爆発しちゃったんだな。
 くそ、この歳になって恥ずかしいな俺!

 ・・・・・・はぁ、俺はいつになったら帰れるんだろ。

「ルルー!」
「ルルー、見てくれ!」

 ま、でも今はじゃれ合う癒し系たちに癒されましょうか!


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