ここは、どこだ?
なぜ俺はこんな所にいる?
「お父様・・・?」
さっきまで一緒だったローレライの存在が感じられない。
「お兄様・・・?」
眉間に皺を寄せながら、それでも微笑していたアッシュも。
「ルシルフル・・・?」
成長しても尚、俺を慕ってくれる可愛い可愛い弟の姿さえなくて。
彼らの側で第二の人生を送っていくのだと決意したのは、まだ遠くない出来事のはずであり。
それなのに、誰もいない。
その存在を感じられない。
今までいろんな理由で異世界に飛ばされる事はあったが、本当に一人で飛ばされるなんてことは過去に一回だけしかない。
それこそ障気渦巻く魔界の街で、アッシュ・・・お兄様であってお兄様でない奴に殺されかけた時ぐらいしかなくて。
その時はすぐにルシルフルが助けに来てくれた。
だから、大丈夫。
きっとすぐにルシルフルが、アッシュが、ローレライが助けに来てくれる。
大丈夫、大丈夫。
俺は独りなんかじゃない。
・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
あぁ、それじゃあ今の状況は何なんだろう?
「・・・・・・・・・・――――――!!!!」
意識せず、俺の喉から声にならない音が迸った。
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